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やる気はそれほど・・・
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深夜1時過ぎ。
市民体育館敷地内。
入口から侵入し、左に折れると袋小路になっており、

そこに、車は停まっていた。

サイレンは鳴っていない。
しかし、そのトレードマークである赤い物体は、
白地の車体の上で勢いよく回転していた。
随分と遠くからでも、その姿は確認できる。



不可思議だ。
オレは友と首を傾げた。

構造上、体育館の駐車場は一般道を挟んで向かいにある。
ここは、一日開放されていて、
実際、一日中停まっている車も時折見受けられる。

また、運動場は体育館の隣にあり、
その間にあるちょっとしたスペースは、
比較的人も集まりやすくなっている。



ただ・・・この時間帯だ。

ただでさえ、人通りの多くない場所で、
しかも、日中でさえ人の往来のなさそうなところで、
その車は停まっていた。

事件か。

とっさに頭を不安と好奇心がよぎっていく。
が、考えてみれば、
通報されるような場所でもないし、
目撃されるような時間帯でもない。
第一、お仲間である白と黒の車はそこになく、
一台の車が、静かに停車していただけであった。










1時間後、用事を済ませてきたオレは、
再び同じ道を通ってみた。

・・・いる。
同じ場所、同じ佇まいで、例の車は停まっている。

体の中で支配していく好奇心。
オレはその横を通り過ぎると、
少し先の沿道に車を停めて振り返る。

しばらくすると、動く影を確認することが出来た。
一人の救急員らしき男が、車の周りを慌ただしく動いている。
車内の様子は全く確認出来ないが、
『何かをしている』
これだけはよく分かった。



突然、車がバックし始めた。
どうやら、帰るらしい。
車はハンドルを左に切り、向きを90°変化させている。
オレもゆっくりとブレーキから足を放・・・

せない。

オレの動きと同様に、
赤と白の車は、再び動きを止めてしまった。
何をしているのか。
そして、何をしたいのか。
謎ばかりがオレを包んでいく。
どうしても分からない。

・・・気付くと、先程から不安がこちらを覗いていた。
恐怖心という、余分なおまけまで引き連れている。



オレはゆっくりとその場を後にする。
彼らが何をしていたのかは、最後まで不明であったが、
奇妙な雰囲気は、確かにその空間を支配していた。

千葉日報にでも記事が掲載されていないか。
気になるところである。
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