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やる気はそれほど・・・
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ゆっくりと重い瞼をあける。
どうやら、眠っていたらしい。
頭の中は、いまだガンガンと鳴り響いていて、
自分が寝起きであることを嫌でも実感させられる。

大きく伸びをして、辺りを見渡す。
見慣れた光景。
何度目かのデジャヴ。
ここは自宅の駐車場であろう。
今日も布団というゴール直前で、
実績豊富なディフェンスに抑え込まれてしまったようだ。

夜勤明けを眠らずに夕方まで過ごしたオレは、
力なく睡魔に身を委ねていた。
半分夢の中にいる状態で自宅に転がり込む。
荷物を下ろすと、オレの体内は
本格的睡眠に向けてカウントダウンを始める。



ブブブブブ。

携帯のバイブ音が部屋に響いた。
表示には親の名前が書いてある。
突然の呼び出しに首を傾げるも、
オレは、折りたたんだ体をゆっくりと解除していく。

「大丈夫だった?」

開口一番、心配の声が飛んできた。
いよいよ意味が分からない。
これは間違い電話に違いない。
しかし、すぐに詳細は明らかになった。



地震だ。

震度4クラスの地震があった、と声の主は告げる。
その心配を懸命にしているのだと理解できた。
地震はおそらく、オレが夢の中を彷徨っている頃にあったのだろう。

オレは動揺していた。
世間とは少し遅れて、揺れに揺れていた。
まさか、震度4クラスに気付かずに寝ているなどとは、
しかも、家に着く直前で力尽きて寝ていたなどとは、
相手に違う心配をさせてしまうに違いなかった。

「あ・・・あの・・・」

頭の中は、どうしたらいいかとフル回転をしている。

しかし、寝起きの頭にはどうすることも出来ない。
脳内は、いまだ震度4で揺れている。



「・・・寝てた」

 

オレの揺れはおさまった。
しかし、今頃はこの回答を聞いた電話越しで、
気持ちが揺れていることだろう。

しばらくは、地震がある度に、
この話題に触れられるに違いない。
沈静には時間がかかりそうである。
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