曇天模様の空の下

職場にてバスハイク。
天気予報は雨。

日夜勤翌日の貴重な休日。
出来ることなら
雨天中止→一日休養にしたい。





が、

思いの外曇天。

予期せぬ曇天。



数時間前、
オレの全身を隈なく濡らした雨は…
すっかり味方だと思い込んでいた空の神は…

彼らはオレに微笑んでくれない。

結論順延。
しばし、職場に滞在しなければならない。



降るのは、オレの涙雨ばかりだ。

長期戦

右、左、右、左、
まるで、遮断機のランプのように
交互に合図は発信される。

その音が鳴る度に
オレの右腕は力なく、
ただ、確実に部屋に充満する
重苦しい雰囲気を断ち切ろうとしていた。





眠い。

一つを止めれば、また一つ。
布団の横に並べてある
ボタンを押しただけの2つの時計は、
一定の時間をおいたのち、
再び、部屋一帯にその音色を響かせる。

オレの気力の限界か。

タイマー設定の限界か。

アクション不足の格闘は、
今日も長期戦にもつれていった。

初の試み

わけあって、
初の日夜勤に挑む。
勤務時間は24時間を超えるだろう。

わけあって、
昨日の睡眠時間が２時間弱。
というのは内緒である。

半径3cm上のまつり

無糖炭酸水入りペットボトルの蓋を捻る。

今まで、平穏だったはずの中身が
にわかに賑やかさを増した。

こうなると、
蓋を閉めても後から後から気泡は生まれ、
一様に容器内を駆け上がっていく。

次の解放時間が待ち遠しくて仕方がないのだ。

見ているこっちも、気持ちが高揚する。
気がつけば、祭も最高潮になっていた。










何度か開閉を繰り返すのち、
祭は終わりを告げる。

全てを出しきった彼らは、
静けさと生ぬるい空気を残し、
そこに佇んでいた。

すっかり長所を無くした
元炭酸水を口に含んでみる・・・





後の祭りである。

早口言葉

『生麦生米生卵』

『生麦生米生卵』

『生麦生米生卵』



実に言いづらい。



『東京特許許可局』

『東京特許許可局』

『東京特許許可局』



さらに、言いづらい。



さて、もっと言いづらい言葉はないだろうか。



『読んでくれた方に100万円あげます』

『読んでくれた方に100万円あげます』

『読んでくれた方に10・・・





何と厳しい言葉だろう。

決して、最後まで言い切れる自信はない。