銭湯に行く

銭湯に行く。
湯船に入り一息ついていると、
どこかズッコケたような３人組の子供が入ってきた。

大きな声で話す彼らは、
手桶を持ってお湯を掛け合うなど、
自由奔放かつやりたい放題だ。

一人の大人として、
これが続くようなことがあれば
一言物申さねばならない。

オレは肩まで浸かりながら
その様子をじっくりと窺っていた。



丸い子供が口を開く。

「水風呂とサウナを交互に入るのがいいんだよな」

おとなしい子供が口を開く。

「サウナから出たら、まずは汗を流さないとね」

やんちゃな子供が口を開く。

「風呂からあがったら、やっぱり牛乳でしょ」





オレは、既に怒る気持ちをなくしていた。
なんと好感のもてる子供たちだろうか。

気持ちは心も体もすっかり解れていた。
ぜひ、また浸かりに行こう。