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やる気はそれほど・・・
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お前に用はない。

オレは右腕を伸ばすと、
おもむろに相手をつまみ上げた。

このまま一思いに・・・

しかし、
気持ちと行動は、
決して同じベクトルを示さない。

出会った当初と
何ら変わらない視線が、
オレの心を躊躇いなく突き刺していく。



すまない。

言葉にならない想いを
投げかける。

申し訳ない。

活かしてやれなかったことを
ひたすらに悔いる。



縁が無かったんだと
自分に言い聞かせながら、

オレは、
その【1月】と書かれた
カレンダーを
ゴミ袋にねじ込んだ。

その【2010年1月】と書かれた
一度もめくっていない
カレンダーを

ゴミ袋にねじ込んだ。





もう、
悲しい想いはしたくない・・・

今年のオレは、
独りを貫いていく。
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金の絡んだ夢から目覚めた時、

喪失と安堵にまみれた
不思議な感覚に包まれる。





小宮ICという標識が見えてきた。
実在するかなどは、
この際、知ったことではない。

右に折れ、坂を下る。
比較的スムーズだった道の流れとは一転、
開放された2ヶ所の出口には、
車が列をなしている。

本来、ETC車のはずのオレだが、
当然のように小銭を用意して
ゲートに向かっていた。

1000と5~600円。
それなりの額だ。



車を停めて無人の投入口を見る。

・・・明らかに遠い。

こんなところで
『本来』という言葉が顔を出してくる。
ETCなら起こらなかった出来事。

一度車から降りなければ、
シートベルトが、
確実に『限界』の二文字を知るだろう距離に、
己のドライバーテクニックを恥じる。

後ろからは迫るダンプカー。
車を入れ直す余裕もなく、
オレは真っ先に座席のドアを開けた。



1000円を入れ、
さらには小銭を入れる。

すると、精算機の上に、
乱雑に整えられた十数枚の札束を発見する。
青っぽくない色も紛れているようだ。

俄然、高鳴る鼓動。
逸る気持ち。回転する頭。



落とし物をとりあえず近くの棚にでも置く、
あの感覚の集合体か?

どこかで隠しカメラが仕込まれた、
新手のねずみ捕りか?

はたまた、

これは夢だったりするのか?



早く行動に移さなければ、
誰かに怪しまれるかもしれない。
幸い周辺に係員はいないようだ。

問題はダンプカーだが、
思いの外、死角にでも入ってはいやしないか。
勝手な想像は続く。

そして、
オレのとった行動は、



『掻き集め』

『右足を踏み込む』



だった。

仮に後ろのドライバーに見られていたとしても、
すぐには追って来られないだろう。
左に曲がってすぐの赤信号を
今か今かと落ち着きなく待つ。

バックミラーに大きな影が映った時、
オレの体は、慣性の法則に則った。
景色が後ろに流れ、
グンと体が沈み込んでいく。



十字路を抜けるとY字路が
視界に入ってきた。
目的地は到底違うが、
そんなことは構わない。

まければいい。
頭の中の皮算用は、
着々とその準備を始めている。

買いたい物の単語ばかりが浮かぶ頭を
左上方に動かす。
どう考えても不自然な車が、
環線道路には入らず
後に続いてきたのが見えた。

ダンプカーだ。

ハンドルを咄嗟に左へ。
住宅地が飛び込んでくる。
行き止まりのなさそうな
町並みと細い路地。

自然と口元が釣り上がってくる。

これなら、さすがに入って来れまい。

自然と口元が釣り上がってくる。

勝った。

そして、





目覚めた。





目覚めた・・・





これだけハッキリと
記憶に残っているものも珍しく、
オレは正夢を確信している。

そして、

このログが発見されて、
オレは豚箱に放り込まれるに
違いない。
いつものスーパーに行き、
いつもの銭湯に向かい、
いつもの空を見上げ、
いつもと同じことを呟いてみる。

しあわせ。

それがまた、
バロメーターの一つに
なっていたりする。

いい感じ。



いつものスタジオに入り、
いつもの位置関係に座り、
あーだこーだと打ち合わせをしながら、
いつものようにカラオケで締める。

しあわせ。

3回目の誕生会コンサートも、
みんなが少しでも
楽しんでくれたら。

そう願う。



いつもの。という言葉の
異様なまでの安心感。
いつものひと。
いつものこと。

いつもありがとう。

いつもありがとう。
蕎麦のカップ麺。
食べ終わった後に、
つゆを残して再沸騰。

豚小間を入れ、
みりんを少々。
七味唐辛子でアクセントを加える。
当然、玉ねぎがあれば心強い。

丼にしても、皿にしても、
なかなかいいのではないだろうか。

ただ、一つ問題は、
それをこんな深夜帯に食べている
ということだろう。
優雅に泳ぐ白鳥も、

その水面下では、
水掻きのついた二本の足を
必死にばたつかせているという。



一方、オレだって、

その布団の下では、
ズボンの掛かった二本の足を
必死にばたつかせていたりする。



寒さ厳しい冬の朝。

何とか暖かいまま
着替えられないか。

オレは枕元に置いてあった
ジーンズを手に取り、
横になったまま
おもむろに更衣を始める。



寒さが身に染みた・・・
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